宮沢賢治の「眼にて云ふ」を読むと、
なぜかスネイプのことを思い出しちゃうんです。
今日、読んでいた「通勤電車で読む詩集」に
それが載っていたので、
久しぶりに激しくスネイプのことを思いました。
だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にさうです
けれどもなんといい風でせう
もう清明が近いので
あんなに青ぞらからもりあがって湧くやうに
きれいな風が来るですな
もみぢの若芽と毛のやうな花に
秋草のやうな波をたて
焼痕のある藺草のむしろも青いです
あなたは医学会のお帰りか何かは知りませんが
黒いフロックコートを召して
こんなに本気にいろいろ手あてもしていたヾけば
これで死んでもまづは文句もありません
血がでてゐるにかヽはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄なかばからだをはなれたのですかな
たヾどうも血のために
それを云へないがひどいです
あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです。
かたや病気で、かたや戦闘で、一人は
昼、もう一人は夜、さらにはいっぽうは
手厚く介護され、もう片方はほうったらかしと、
まったく違う二人の状況ですが、
最後の瞬間のスネイプのきもちは、きっと、
こんなふうだった、と、思わされるのです。
たとえ青空はなくても、風は冷たくても、
やるべきことをやりとげたと感じ、
大好きな緑の瞳を見つめてむかえた
その瞬間は
苦しいものでも、つらいものでもなかったと、
そう信じています。
なぜかスネイプのことを思い出しちゃうんです。
今日、読んでいた「通勤電車で読む詩集」に
それが載っていたので、
久しぶりに激しくスネイプのことを思いました。
だめでせう
とまりませんな
がぶがぶ湧いてゐるですからな
ゆふべからねむらず血も出つづけなもんですから
そこらは青くしんしんとして
どうも間もなく死にさうです
けれどもなんといい風でせう
もう清明が近いので
あんなに青ぞらからもりあがって湧くやうに
きれいな風が来るですな
もみぢの若芽と毛のやうな花に
秋草のやうな波をたて
焼痕のある藺草のむしろも青いです
あなたは医学会のお帰りか何かは知りませんが
黒いフロックコートを召して
こんなに本気にいろいろ手あてもしていたヾけば
これで死んでもまづは文句もありません
血がでてゐるにかヽはらず
こんなにのんきで苦しくないのは
魂魄なかばからだをはなれたのですかな
たヾどうも血のために
それを云へないがひどいです
あなたの方からみたらずゐぶんさんたんたるけしきでせうが
わたくしから見えるのは
やっぱりきれいな青ぞらと
すきとほった風ばかりです。
かたや病気で、かたや戦闘で、一人は
昼、もう一人は夜、さらにはいっぽうは
手厚く介護され、もう片方はほうったらかしと、
まったく違う二人の状況ですが、
最後の瞬間のスネイプのきもちは、きっと、
こんなふうだった、と、思わされるのです。
たとえ青空はなくても、風は冷たくても、
やるべきことをやりとげたと感じ、
大好きな緑の瞳を見つめてむかえた
その瞬間は
苦しいものでも、つらいものでもなかったと、
そう信じています。
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